グループホームを辞めたい介護士の悩みと現状を打破する解決策とは

グループホームで働いている介護士の方で、仕事内容や給料の安さに悩み転職を考えている人が増えています。

辞めたい理由は様々ですが、他の介護施設にはない「グループホームの特徴」が職員にとって悩みの種になっているケースが多いのです。

この記事では、「グループホームの介護士が何に悩み辞めたいと考えているのか?」また、「その悩みはどう解決すれば良いのか?」について記載しています。

グループホームの仕事がきついと思い始めているなら、GHで働く他の介護士がどのようなことで悩んでいるかを知り、どう解決していけば良いのか?の解決策を知って、今の状態をどうすれば良いのか?を考えるきっかけになれば嬉しく思います。
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グループホームを辞めたい介護士の理由はなに?

①   認知症利用者に対応するのが疲れた

グループホームは「認知症対応型共同生活介護施設」と呼ばれ、その名の通り施設への入所条件として「認知症を患っていること」が挙げられます。

GHは、いくら少人数制の施設とは言え、認知症者の対応が毎日あるのでその心労は計り知れないものです。

仕事が思い通りに進むことなんてことは絶対にないですし、常に利用者からの暴言暴力は付きまとってきます。

「介護のプロ」と言われ、認知症のことを理解していても、介護士だって人間ですからイライラすることもあるでしょうし、当然ストレスだって溜まります。

それでも、笑顔で対応し続けなければならないのが介護士の実態なのです。

 

関連記事:認知症高齢者の酷い「物盗られ妄想」の原因と対応策


②   掃除・洗濯・炊事がつらい

グループホームの特徴として「家庭的な雰囲気づくりをしている」ということが挙げられますが、これが介護士にとってはけっこう苦痛だったりします。

例えば、特養であれば、掃除・洗濯・炊事は介護士以外のスタッフを別に雇っています。

ですが、グループホームの場合はこれら全て介護士の業務範囲内の仕事です。

利用者の身体介助に加えて家事業務をこなさなければならないので、時間に追われ忙しいと感じる方が多いのが実情です。

特に、炊事については時間に追われるだけでなく、失敗してはいけないというプレッシャーがあり、時には利用者から「おいしくない」など否定的な言葉を言われることもあります。

家事業務は「女性なら・主婦なら簡単にこなせるでしょ?」と思われがちかもしれません。

ですが、自宅の家事と施設の家事は違います。

決して手を抜くことができず、時間にも追われ、否定的な言葉を言われることもある。

簡単なようで簡単なことではない、グループホームの介護士が直面しやすい悩みのうちの一つです。


③   夜勤・早出・遅出があり、勤務形態がきつい

グループホームは入所施設なので一般的な勤務形態として「日勤・夜勤・早出・遅出」があります。

日勤だけなら生活リズムを整えやすいですが、夜勤・早出・遅出が組み込まれると不規則な生活リズムとなり、

  • なかなか疲れが取れない
  • 眠れない
  • イライラすることが増えた

など身体の不調となってあらわれてきます。

特に結婚や出産などライフスタイルに変化があると、今まで通りの勤務形態で働き続けるのは結構しんどいです。

勤務形態を変えてほしいと上司にお願いしようとしても、人員不足である介護職に就いている以上とても言いにくい問題ですよね。

「ならばいっそのこと辞めてしまおうか…」と思ってしまっても無理のないことです。


④   グループホームの給与は他の施設と比較してかなり低い

平成28年度介護従事者処遇状況等調査結果』によると、グループホームの正規雇用の平均月給は「161,300円」となっています。

サービス種類別に比較してみると以下のようになります。

介護サービス 平均月収
介護老人福祉施設 188,060円
介護老人保健施設 173,630円
介護療養型医療施設 157,580円
訪問介護事業所 188,440円
通所介護事業所 175,380円
認知症対応型共同生活介護
(グループホーム)
161,300円

表から分かるように、特養(介護老人福祉施設)に比べグループホーム(認知症対応型共同生活介護)の平均月給は『約26,000円』も低いです。

グループホームがいくら少人数制だとは言っても、勤務形態や仕事内容は特養と変わりません。

それに、掃除・洗濯・炊事までしなければならないグループホーム職員の月給が26,000円も月給が低いのは、どうしても腑に落ちないですよね。

他の介護サービスと比べても最下層レベルです。

給料というのは仕事のやりがいにも繋がる重要なものなので、低月給では、モチベーションの維持にも繋がりません。

 

関連記事:介護福祉士の給料・年収はどのくらい?※給与明細アリ


⑤   GHは少人数制で派閥ができやすい

グループホームの国が定める人員配置基準は、日中の場合「3:1」となっています。

つまり、利用者3人に対して1人の職員の配置が義務付けられているということです。

グループホームの入居人数は5~9人の少人数制ですので、9人の利用者が居たとしても職員は3人で対応できます。

そのため、必然的に雇用されている職員数は他の介護サービスよりも少なくなり、人間関係のトラブルが発生しやすいと言われています。

仲がいい職員同士での派閥ができやすく、新人を受け入れるような雰囲気ではないことなどで就職しても早期に退職してしまう方も居るのが実情です。

そもそも介護とは、職員同士の連携が求められる職種なので、人間関係が円滑にいかないようでは仕事にも大きな影響を及ぼします。

人間関係がうまくいかない上に仕事もうまくいかないとなると、もはや続ける理由が見つからなくなるのも仕方のないことでしょう。

グループホームから転職を考えるなら転職先はどの施設がおすすめ?

グループホームからの転職を考える場合、あなたが今「何に悩んでいるのか」ということで検討するべき転職先が変わってきます。

仕事内容に悩んでいるのか・給料の低さに悩んでいるのか・人間関係に悩んでいるのか、どれが一番解決すべき悩みなのかを考えてみて下さい。

①    「認知症者の対応に疲れた・勤務形態がキツイ」ことに悩んでいる

⇒デイサービスやデイケアがおすすめです。

デイサービス・デイケアは「通所介護サービス」となるので、利用者全員が自宅で生活されている方です。

自宅で生活されているということは、認知症症状もそこまで重度ではない方が多いですし、何より夜勤がないのがメリットです。

おすすめ:デイサービスの仕事内容、給料、求人について

②    「掃除・洗濯・炊事がキツイ」ことに悩んでいる

⇒グループホームなど『ユニット型施設以外』ならば、家事業務が組み込まれていることは基本的にはありません。

ただし、掃除・洗濯業務はなかったとしても、どの施設でも軽い掃除・洗濯程度の「環境整理」はあります。

③    「給料が低いこと」に悩んでいる

⇒給与アップを考えるなら、グループホームから特養への転職がおすすめです。

「日勤・夜勤・早出・遅出」の勤務形態は同じですが、特養とグループホームでは基本給に差があります。

基本給に差があれば、月々の月収に差があるだけではなく、ボーナスにも差が出てくるので「今の勤務形態でも大丈夫」であれば特養へ転職した方が良いでしょう。

おすすめ:給料を上げたいなら転職が最適

④    「人間関係」に悩んでいる

⇒施設の評判や口コミを調べた上での転職をおすすめします。

グループホームは職員数が少ないことから派閥ができやすいのは事実ですが、それはグループホームだけに限ったことではありません。

特養でも人間関係が泥沼化しているところも存在しますし、逆に、人間関係が円滑なグループホームもあります。

人間関係については内面を見てからしかわからない問題ではありますが、できる限りのリサーチをしてから転職先を決めると良いでしょう。

おすすめ:介護職の人間関係に悩んだら

合わないと思う場所・仕事にこだわらない

今、あなたが辞めたいと思いながらもグループホームでの仕事を続けている理由は何でしょうか?

頑張って続けると、その悩みは自然に解消されるものなのでしょうか?

グループホームは「家庭的な雰囲気を提供する施設」であることから、向き・不向き・合う・合わないがあるのは仕方のないことです。

介護士とはとても魅力のある仕事なのに、悩みながら働いていているのはもったいない気がしませんか?

視野を広げて、もっと他の施設にも目を向けてみることが今あなたにできる一番の解決策です。

介護が好きで介護職に就いているならば、他の職種に転職するよりも、介護職で働き続けながら自分に合う職場を見つけることが大切です。

介護職辞めたいと思っている人へ。今を抜け出す方法

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